夏祭りの夜はたいへんに盛り上がりました。
インドネシア実習生のうち楽器が得意な2名が、ミュージシャンとしてステージに上がったのです。
ギターを弾いて歌を歌うのがAさん、キーボードを弾くのはBさん。
「これからインドネシア実習生による演奏が始まります!」と司会者のアナウンスが流れると、大勢の観客がステージの前に集まってきました。
「みなさんこんばんは! 私達はインドネシアの歌を日本語で歌います!」
2人はそう言うとギターとキーボードを演奏し始め、Aさんの歌声が会場に響きました。
2人が演奏した曲名は、「もしもまたいつか – Ariel Noah」です。
インドネシア語の曲ですが、その歌詞はインドネシアに在住している日本人のシンガーソングライター(ミュージカル俳優)である加藤ひろあきさんによって、日本語に翻訳されています。
この曲は、インドネシアで大ヒットしました。
パフォーマンスが終わると、ステージは観客の盛大な拍手で包まれました。
女性司会者 :素晴らしい歌声ですね。どれぐらい練習したの?
Aさん :1ヶ月ぐらい練習しました。
女性司会者 :偉いですね。本番のために1ヶ月も練習したんですね!
男性司会者 :どれぐらい日本語を勉強したの?
Bさん :インドネシアで7カ月ぐらい日本語を勉強して日本へ来ました。
男性司会者 :すごい、7ヶ月で日本語がはなせるようになったんだね!
ここでまた、ステージは観客の大きな拍手で包まれました。AさんBさんは大満足でした。
ふだん2人は、毎日会社で仕事をしながら技術を学び、休みの日には日本語の勉強を頑張っています。
この日は、自分たちの趣味である音楽を日本の人たちの前で発表できて、とても良い思い出になったようです。
ちなみに前々回着ていた「寺小屋 インドネシア」のユニホームは、悩んだ末やめたようでした。